発達障害者ふくの徒然草

発達障害者であるふくの個人的な障害特性に伴う困り感やそれに対してどうアプローチして緩和させているかを徒然なるままに書き留めています。

小説『定型発達症候群』3

 

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定型発達症候群とは

(1)社会的に独立することの困難さ

(2)コミュニケーションや創造性における困難さ

(3)幅の狭い活動や興味

 

本やインターネットで調べたことをとにかくノートに書いていく。

 

(1)は主に一人でカフェやラーメン屋さんに行くことができない症状らしい。

 

(2)はことばをきちんと使わないことだろうか?

 

(3)はよくわからない。

でも一人で何か新しいことに挑戦する意欲や行動力はないかもしれない。

「あなたには発想力がない。今までにないアイデアを生み出したいという意欲はないの?」とよく言われたが、これだろうか?

 

わたしはみんなで同じことがしたいだけなんだけどな。

一人じゃなくて、みんなでおいしいラーメンを食べたいだけなんだけどな。

 

これは

「社会的に独立することの困難さ」

だろうか?

 

 

日に日にこの障害に関する興味が増していった。

 

毎日、「定型発達症候群」に関する本を読んだ。

 

講義がない日は、一日中インターネットで「定型発達症候群」のことを調べた。

 

調べれば調べるほど、まるでわたしのことを書いているように思えた。

 

「定型発達症候群」と診断された方が書かれた本やブログもたくさん読んだ。

 

診断されて安心した。

今までは自分のことを怠け者だと思っていた。ことば以外でコミュニケーションをとれると思っている人が他にもいると知って安心した。

 

…わたしもそうかもしれない。

わたしも「定型発達症候群」なのかもしれない。

 

 

わたしは【定型発達症候群 病院 診断】で検索してみることにした。

 

たくさんの病院が検索にヒットしたが…

 

どこも初診は半年以上待たなければいけないらしい。

 

半年か…。

就職活動と並行して通院することになりそうだ…。

 

 

「定型発達症候群」の方のブログを読むと、学生生活も苦しかったが、就職はそれ以上に苦しいらしい。

 

学生のころとちがって、社会人になればより高度なコミュニケーション技術を求められるようだ。

 

とにかく相手に誤解を与えないように、たくさんのことばを尽くさないといけないらしい。

 

こんなこと言わなくてもわかるだろう…

なんて思ってしまったら(これはわたしの悪いところだ。)、

先輩や上司に仕事に関する情報がうまく伝わらず、仕事のミスが増え、先輩や上司に叱責される日々を送るらしい。

 

そして、多くの「定型発達症候群」の人がうつ病などの精神疾患になり、働けなくなってしまうらしい。

 

 

怖い。

本やブログを読むのも疲れてしまった。

 

 

でも障害のことをきちんと知って、サポートしてもらいながら働きたいと思う。

 

「定型発達症候群」の人の中には、周りにサポートをしてもらいながら、働くことができている方もいるらしい。

 

わたしも働きたい。

働いて社会の役に立ちたい。

 

少し遠いけれど、良さそうな病院に初診の予約をしてしまおう。

 

病院のホームページにある【初診予約】のボタンをクリックした。

 

 

 

 

 

この小説は、「定型発達症候群」というすでに存在していることばをもとに構成された、フィクションです。
「定型発達症候群」という障害は実際には存在しません。

 

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