発達障害者ふくの徒然草

発達障害者であるふくの個人的な障害特性に伴う困り感やそれに対してどうアプローチして緩和させているかを徒然なるままに書き留めています。

【発達障害者ふくと24時間テレビ】愛は地球を救うのか?

 

この記事は2020年8月22日に作成しました。

 

 

こんばんは。

 

発達障害者のふくです。

 

発達障害の認知度を上げるべくマイペースに広報活動をしています。

 

 

今夜は24時間テレビが放送されますね。

 

 

毎年8月の下旬になると、今年もか…と思います。

 

 

実は少し憂うつだったりします。

 

 

発達障害精神疾患は扱ってもらえませんからね。

番組内でたくさんのダウン症の子どもたちは見かけるのに、自閉症の子どもたちは見たことがありません。

 

 

24時間テレビに愛はあるのでしょうか。

24時間テレビの愛とはなんでしょう。

 

そして…

 

本当に愛は地球を救うのでしょうか。

 

 

この記事において「発達障害」という概念は、自閉スペクトラム症ADHD,学習障害などの狭義の概念として使用しています。

 

 

 

 

24時間テレビの愛は条件つきの愛だと思う

 

24時間テレビに愛がないわけではないと思います。

 

一部の方々からは感動ポルノだと批判されることもありますが、多少の感動を多くの人々に伝えていることは確かだと思います。

 

そして24時間テレビに感銘を受けた多くの人々から募った寄付金が困っている方々の役に立っていることも否定できません。

 

この記事を書くにあたり24時間テレビtwitterアカウントを拝見しましたが、車いすやマスク,災害地域へ寄付金を贈っていることを知りました。

 

 

素晴らしいことだと思います。

 

 

ですがわたしは24時間テレビの愛は限定的で条件つきの愛のようにも感じます。

 

 

24時間テレビには、身体障害者やがん患者,震災等の被災者,ダウン症の子どもたちなど多くの方々が出演されています。

 

その一方で、この番組では統合失調症などの精神障害者自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害者はほとんど見かけません。

 

 

また、障害者の方々ががんばっていてそれを健常者がサポートするという構図ばかりであることも気になります。

 

24時間テレビを見ていると、障害者が努力して健常者に近づくことを賞賛する風潮があるのかなと複雑な気持ちになります。

 

 

障害者は一生懸命がんばってできないことができるようにならないと社会の一員として認めてもらえないのでしょうか。

 

 

この地球には愛のない人たちがいるがいるらしい

 

24時間テレビを通して感じる愛が限定的であり条件つきであるのであれば、24時間テレビは不要なのではないかという極端な発想を抱いたこともあります。

 

 

ですがここ数年は24時間テレビが必ずしも不要であるとは考えなくなりました。

 

なぜなら、この地球はわたしの想定を超えるような愛のない人たちがいるからです。

 

 

  • 多目的トイレ(多機能トイレ)で一時的な快楽を満たす人
  • 視覚障害者の白杖につまずいた腹いせに当該障害者を蹴る人
  • 筆談をお願いする聴覚障害者の意思を尊重することなくマニュアル通り音声のみで対応する一部のサービス業従事者

 

 

極端な例を挙げればキリがありませんが、一部の方々は条件つきの愛さえも感じられない言動をとるようです。

 

 

視覚障害の方が蹴られてしまった事件について

「全盲少女にも非があったのでは」 白杖につまずき蹴った加害者に理解を示す心ない人たち: J-CAST ニュース【全文表示】

 

 

このような人たちは障害者や社会的マイノリティの存在がなきものになっていて、自分とは異なる他者と共生していこうという発想がないのかもしれません。

 

 

 

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愛は地球を救うのか

 

24時間テレビがお茶の間に届ける愛は限定的で条件つきの愛であるものの、そのような愛さえも持ち合わせていない自分勝手な人たちがこの地球には存在することを書いてきました。

 

 

愛は地球を救うのでしょうか。

 

 

わたしは愛は地球を救うと思います。

 

愛だけでは解決できないことも多いとは思いますが、愛によって救われる人々も多いと思います。

 

ですが地球を救うための愛は、24時間テレビが示している愛とは少しちがうと思います。

 

 

身体障害者やがん患者,被災者などの多くの人々に共感されやすい人たちばかりにフォーカスが当たっていては、私たちのような発達障害者や精神疾患者にとっては生きづらさが増す側面もあると思います。

 

 

また24時間テレビを毎年の恒例番組にするのであれば、アナウンサー研修の際に手話の研修も取り入れてほしいなと思ったりします。

 

24時間テレビではたくさんの聴覚障害者の方々を見かけますが、手話で会話しているアナウンサーさんや出演者をほとんど見かけません。

 

NEWSの小山慶一郎さんが出演者の聴覚障害者の方と手話で会話されているのを拝見したときは素敵だなと思いました。

 

 

日テレのアナウンサーさんだけでも手話を覚えていてほしいな…

サライ』を歌うときだけでも手話を使ってもらえないだろうか?

 

…と思ったりします。

 

 

また、パラリンピック開催時期と24時間テレビの放送時間が被ってしまっているのもつらいですね。

 

せっかくの機会ですから、4年に一度のパラリンピックと重なっている年くらいは注目のパラリンピック選手の紹介や、健常者の方々がパラリンピック競技に挑戦してみるという企画も見てみたいです。
ちなみにわたしは車いすバスケとブラインドサッカーに興味があります。

 

 

…先ほどから24時間テレビの批判ばかりしていますが、24時間テレビを放送している日テレさんのことは感謝しています。

 

24時間テレビでは取り上げられていない発達障害精神障害について他番組で丁寧に取り扱ってくださっているからです。

 

 

中居正広さんと笑福亭鶴瓶さんがメイン司会を務めるザ!世界仰天ニュースでは、これまで自閉スペクトラム症ADHD学習障害などの発達障害を何度か取り扱ってくださいました。

 

同番組では統合失調症の幻聴についても一当事者さんの証言をもとに丁寧な再現VTRを放送してくださったこともあります。

 

 

また、news zeroでは櫻井翔さんがブラインドサッカーに挑戦されていたり、又吉直樹さんが発達障害者の男性を取材されていました。

 

 

わたしと同じように感じてらっしゃる番組制作者さんもいらっしゃるのかもしれませんね。

 

 

 

24時間テレビでは発達障害者や精神障害者をほとんど取り扱ってもらえずもやもやとしたりします。

ですが同じ日テレのちがう番組で取り上げてもらえるのであればそれはありがたいことだと思います。

 

 

 

…いろんなことを思いながら、毎年8月下旬が過ぎていきます。

 

 

 

 発達障害ってどんな障害ですか?

heugbaeg.hatenablog.com

 

 

 

発達障害を自称する人がいる理由

heugbaeg.hatenablog.com

 

 

 

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