おはようございます。
朝ドラのリアタイに憧れるふくです。
生活リズムを整えている途中なので、まだ8時に起きることはできません。
現在は2時台に就寝して、11時ごろ起きることが多いです。
朝ドラ『スカーレット』も観たり観なかったりしてます。
溝端淳平さん演じる圭介さんがtwitterでいろんな人たちに道頓堀や淀川に投げ込まれてしまった週は2回リアタイしました(笑)
主題歌が素敵ですよね。
Superfly
『フレア』
改めてじっくり聴いてみました。
わたしは『スカーレット』の放送が始まる数ヶ月ほど前から、『リーチ先生』という小説を読み始めたのですが…
偶然にも、この小説も陶芸がテーマです。
『フレア』を聴くと、陶芸家として生きる川原喜美子やバーナード・リーチの人生、陶芸の喜びや厳しさとリンクしているような気がして涙腺が緩みました。
涙が降れば消えてしまう火
涙が降れば きっと消えてしまう
揺らぐ残り火 どうかここにいて
私を創る 出会いもサヨナラも
『フレア』より
「涙が降る」というのは不思議な表現ですよね。
陶芸にとって火は、この歌詞のように繊細なものなのかもしれません。
小説『リーチ先生』で、いよいよ成形した陶器(?)を窯入れして、焼き上げる場面があるのですが、丸2日かかるそうです。
時代設定が1910年代なので今はちがうのかもしれません。
最初の二十四時間で、窯の内部の温度を最高温度にもっていかなければならない。さらに、釉薬が完全に溶けるまで、温度を保たなければならない。
『リーチ先生』より
そのため、リーチ先生ことバーナード・リーチと助手の沖亀乃介は、丸2日寝ずに窯の温度を保つために奮闘します。
ところが…
深夜になっても、窯の温度がなかなか思うように上がりません。
武者小路実篤や志賀直哉、岸田劉生というそうそうたるメンバーに日中、薪割りをさせて、薪をたくさん用意したはずなのに、それらを使い果たしてしまいます。
亀乃介は真夜中に、武者小路実篤や志賀直哉を起こして、手伝ってもらうように懇願します。
リーチと亀乃介、手賀沼の仲間たちは、汗だくになりながら、持ち寄った薪、松材、板、それに柳邸の竹垣を、どんどん窯にくべた。
『リーチ先生』より
危うく火事になるところでした。
信じる気持ちがなければ「好い」陶器はできない?
日々 育てたい 信じるって気持ち
迷いも不安も 怯んで飛んでゆけ
日々 立ち上がれ 赤い太陽のように
やさしい風に吹かれて
炎は再び舞い上がる
『フレア』
なんとか窯の温度が上がりました。
もうできたの!?
わくわく!
と期待したいところですが…
亀乃介は、少し表情を引き締めて言った。
「大切なのは、これからの時間です。窯の内部に、じゅうぶんに熱を行き渡らせて、少しずつ冷めていくのを待ちます。しっかりと冷めたところで、窯の取り出し口を開けます。今は全部、レンガでふさいでいますので……」
窯の中で陶器に熱を吸収させたうえで、自然に冷ましてから取り出すのが重要なんだと、亀乃介は兼子に説明した。
『リーチ先生』より
焼成の工程が終わってもすぐに取り出してはいけないようです。
リーチ先生ももちろん分かっています。
ところが…
リーチ先生は不安と焦りから、冷めきっていない陶器を窯から取り出そうとします。
亀乃介はリーチ先生を必死で止めます。
「いけません、先生。まだ熱すぎます。あわてて手を出したら、やけどしてしまう。それに、そんなに早く取り出したら、ひびが……」
『リーチ先生』より
信じることができず、十分に待つことができなかったリーチ先生。
信じて待つというのは、陶芸に限らずとても難しいですね。
受験勉強
子どもの成長
リハビリ
今はまだ成長途中だから、あわてずにゆっくりと…
停滞しているように思えるのは、伸びている最中だから…
と思っていても、不安と焦りからすぐに結果を出そうと空回りしてしまいます。
信じる気持ちを日々育てていけたらいいですよね。
そのためにも、自分自身を創る出会いや別れ、全てを大切にしていきたいです。
そうすれば、また炎は舞い上がると信じています。
今、止まっているように見えるのは、成長している途中だからかもしれません。
十分がんばったのにすぐに結果が出ないのは、そのがんばりが自分自身に行き渡るまでに時間がかかるからかもしれません。
皆さまが「好い」人生を歩むことができますように。
原田マハ『リーチ先生』
朝ドラ『スカーレット』同様、史実に基づくフィクションのようです。
実在する方がモデルの物語は、リアリティがあって私は好きです。
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