発達障害者ふくの徒然草

発達障害者であるふくの個人的な障害特性に伴う困り感やそれに対してどうアプローチして緩和させているかを徒然なるままに書き留めています。

【拝啓 十五の私へ】2020年の私より不登校に悩んでいた私へ

 

この記事は2020年8月31日に公開しました。

 

 

こんばんは。

 

未だに中学の同級生たちが夢に出てきてしまうことがあるふくです。

 

 

中学を卒業してから十数年以上経ちますが、

 

 

もし同級生に道でばったり会ってしまったらどうしよう…

 

 

とおびえてしまうときが未だにあります。

 

 

 

 

もしも今わたしが不登校だったら…

 

アンジェラ・アキさんの『手紙 〜拝啓 十五の君へ〜』という歌をご存じでしょうか。

 

もう10年以上前の歌なので知らない方も少なくないかもしれませんね。

 

 

わたしはこの歌を聴くと15歳の自分自身に今の自分ならどんな手紙を書くだろうかと考えることがあります。

 

 

でも手紙は少し恥ずかしいです(笑)

 

 

なのでこのブログでは15歳の自分自身に人生の先輩として処世術のようなものを伝えたいと思います。

 

 

『嫌われる勇気』は今はまだ読まなくてもいい

 

数年前からアドラー心理学が流行っていますね。

 

アドラーの考えは心理学というより哲学や思想という印象もあります。

それゆえなのか読むと強く励まされる気がします。

 

 

かくいうわたしもアドラーの考えに深い感銘を受け、未だに関連書籍を手にすることがあります。

 

特に『嫌われる勇気』と『幸せになる勇気』は何度も読みました。

 

自分の人生を自分自身で生きていこうと思う人には今すぐにでも手にとってほしい名著だとすら思っています。

 

 

でも15歳のわたしには読まないでほしいです。

まだ未成年だから。

 

 

日本社会には憲法や法律があります。

ありがたいことに日本国憲法では誰しもみな平等に尊重されるべきだと明記されています。

 

 

ですが現実はすこしだけちがいます。

 

 

未成年の場合、保護者の許可がなければアルバイトをすることもできません。

一人暮らしをすることも保護者の許可なしには不可能です。

 

 

未成年者は成人と比べて自分自身だけで実現可能なことが限られているというのが現状です。

 

 

このような条件下で『嫌われる勇気』を読んでも、心がより一層重たくなるだけのような気がします。

 

 

『嫌われる勇気』は保護者の同意が得られなくても自立できるようになってから読んでほしいです。

 

 

社会心理学の勉強をしてみてほしい

 

中学生の頃のわたしは世間のことや周りの人の雰囲気などわからないことばかりでした。

 

未だにわからないことも多々あるものの、中学生の頃と比べれば、いろんなことがわかるようになりました。

 

 

いろんなことを学んだり経験した今、わかったことがあります。

 

 

わたしは自分が思うほど悪い人間ではなかったということです。

 

 

当時のわたしは自分の性格があまり良くないから学校に居場所がないのだと思っていました。

 

自分がクラスで浮いてしまっているのは何かしら自分に非があるからだと思っていました。

 

 

ですがいろんな人やいろんな学問と出会い、この考えはちがったかもしれないと今は思います。

学校というものが怖くて冷静さを失っていたのかもしれません。

今も学校が少しだけ怖いです。

 

 

このことに気づいたのはわたしが心理学を学んだときでした。

特に社会心理学に関する本を読んだときは目から鱗が落ちるような感じがしました。

 

 

人間は他者との協力なしには生きてはいけませんが、他者とともにいるからこそ、集団や組織に所属しているからこそ弊害が伴うこともあると知りました。

 

 

たとえば…

 

 

傍観者効果

緊急事態を目撃している人々が多ければ多いほど、援助を申し出る人が現れる可能性が下がってしまうこと。

 

 

集団分極化現象

集団で話し合って意思決定をすると、個人の意思決定よりも極端にリスクを伴う決定または極端に慎重な決定をしてしまうこと。

 

 

模倣刑務所実験

人々をランダムに看守役と囚人役に選び、彼らに実際の刑務所のように生活してもらうと、与えられた役割になりきってしまう傾向があること。

看守役の人々は攻撃的で支配的な振る舞いに、囚人役の人々は自己否定的になり抑うつ状態となる傾向がある。

 

 

学校の教室内や同級生同士で似たようなことが起きませんか。

 

 

いじめがエスカレートしていて、多くの生徒が気づいていても、誰も何もしなかったり…

傍観者効果?

 

 

グループ内である同級生について話していたら、それほどきらいでもなかったのに、気づいたらグループ内全員で腹が立つから明日からその子を無視しようと決まってしまったり…

集団分極化現象?

 

 

スクールカーストによって立ち位置が決まってしまったら、もともと明るく活発な同級生が教室内ではひとことも話していなかったり…

模倣刑務所実験と似ているような…?

 

 

もしわたしが中学生のときにこういう知識があったら、もう少し冷静さを保てたのかなと思ったりします。

 

 

ちなみに…

 

 

模倣刑務所実験についてですが、当初は2週間実施する予定だったのですが、囚人役の人々が心身ともに不調をきたしたため6日で中止になりました。

全身に発疹ができてしまった人もいるみたいですね………。

 

 

学校に行きづらさを感じているあなたへ

 

数年ほど前から毎年8月の下旬になると、Eテレさんが『8月31日の夜に』という番組を放送してくださいます。

 

 

わたしが学校に行きたくなくて悩んでいたときにこの番組があればよかったなとうらやましくなることもあります。

 

 

その一方で、時代とともに不登校について少しずつ社会の理解が得られるようになっていっているのかなという淡い期待も寄せています。

 


わたしはもう30歳を過ぎていますが、未だに当時のことを思い出しては悲しい気持ちになることがあります。

 

 

それと同時に、当時のわたしのような学校に行きづらさを感じている子どもたちに、何かできることはないかと考えたりしています。


今のわたしはお金も社会的地位もないので不登校の子どもたちを支えるようなことはできません。

 

 

ですが微力ながらブログという形で不登校の子どもたちに少しでも寄り添えたらいいなと思います。

 

 

 

あなたの心が1秒でも休まりますように。

 

 

 

 

このブログで「わたしは自分が思うほど悪い人間ではなかった」と言いましたが、ちょっとだけうそです。

 

わたしはときどきひねくれ者です。

少し性格も悪いかもしれません。

 

中学のときわたしにひどいことを言った同級生たちの星座占いが12位だったらいいのに…と思うこともあるようなないような…(笑)

 

 

 

こんなわたしにもお友だちができました!

heugbaeg.hatenablog.com

 

 

 

参考文献

山岸俊男編『社会心理学キーワード』(有斐閣)

 

 

 

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