この記事は2019年9月12日に作成し、2020年1月4日に加筆・修正をしました。
こんにちは。
以前、
オープン就労に関しては言いたいことが山ほどある
…というようなことを書いたままほったらかしにしていましたね。
忘れてはいなかったものの、先延ばしにしていました。
未だに当時のフラッシュバックもゼロではないので、この記事を書くのは少し精神的にしんどくなるかもしれません。
ですが、やはり伝えたいという気持ちが強く、がんばって書き留めておこうと思いました。
もちろん、障害者雇用で職場環境に恵まれ、それで生計を立てることができている障害者の方々もいらっしゃるとは思います。
でも、私はそうじゃなかった。
こういうケースもあるんだよという話をしようと思います。
職場に違和感があればできるだけ早く逃げて、私のように生きる気力がなくなるまで潰されることのないようにと願いながら、この記事を書きます。
私のように潰れる前に逃げてほしいです。
面接のとき
いつまで経っても面接というものは緊張するものです。
ですがこのときは発達障害のことを事前に伝えておこうかどうか迷っていたので、余計に緊張していたと思います。
母に送り出してもらうとき、「障害のことは言っておきなさい」と言われました。
この時点でもまだ覚悟や勇気というようなものはあまりありませんでした。
面接の最中も、発達障害のことを言おうかと迷うこともなく、今までどおり面接を受けていました。
ですが、面接の最後に店長から「最後に何かありますか?」というようなことを言われて、
障害のことを伝えるなら今だ!
…と思ったことは覚えています。
はっきりと「発達障害があります」と伝え、店長はそのことを私の履歴書に赤ペンでメモされていたように記憶しています。
帰宅してから母にこのことを話すと、とても喜んで褒めてくれました。
確かにわたしはこのときに障害のことを伝えています。
人生初めてのオープン就労は前途多難?!
まず、採用が決まってから初めて伺ったとき、事務の方から障害者手帳の提示を求められました。
そして、私が障害者手帳を出すと、事務の方がそれをその場でコピーしていました。
おそらく、障害者雇用促進法に、2%以上障害者を雇うようにとの記述がありましたので、そのためかなと思います。
数字は当時のものです。2018年に法律が改定されました。
そんなこんなで書店員のたまごが誕生しました。
最初の頃は店長も合理的配慮を心がけていたようです。
そのための人事配置もありました。
気持ちはうれしかったです。
ですが、私の特性などを考慮するというようなことはなかったです。
というわけで、文庫担当になりました。
文庫の中身は大半が小説です。
私は当時、小説を読む習慣がなかったので、とても戸惑いました。
「自分とは異なる他者の立場を察することが難しい」特性を持つ発達障害者にとって小説を読むことは苦しいのではないかと思います。
好きな作家さんだけであれば、小説好きの当事者さんもたくさんいると思います。
ですが、作家さんによって書きかたがちがうのでさまざまな小説をトレンドにあわせて読むのは厳しいと思います。
段落や章の変更とともに、何の前触れもなく地の文の語り手が変わってしまったりすることにとても戸惑いました。
また、急に主人公が過去の出来事を回想したり、夢を見たりする場面になったり、回想や夢が終わって、またストーリーが動き出すことも理解するのに時間がかかりましたね。
ほかの発達障害当事者さんはいかがでしょうか?
少なくともわたしは、めちゃくちゃ苦労しました。
休日も読書をする日々が始まりました。
休日も気が休まりませんでした。
「文庫の中身について知らなくても業務をこなせるのでは?」という意見もあるかもしれません。
ですが、問い合わせといって、お客さまからの本に関する質問に回答したり、お客さまがお探しの本を探さなければならない業務もありますので、ある程度知識が必要です。
今となっては小説もメモを取れば楽しめるようになりましたので、結果としてはよかったです。
ただ、結果論なので…。
今から思えば、障害のための配慮をするにあたって、どのような配慮が望ましいのかを本人に聞かないのは、おかしいなと思います。
店長と出勤日数などについて交渉してみる
フルタイム就労はわたしにとってとても辛かったです。
休日は読書をするか横になっていることしかできませんでした。
出勤日を減らしてほしいと思いました。
週3~4日であればなんとか働くことができそうだと思いました。
契約社員の場合、月に20日以上は働かなければいけなかったので、私にとってはとても辛かったです。
アルバイトであれば、月に15日程度勤務の方が多かったので、私もそうしてほしいと思いました。
また、このころになってようやく自分が契約社員であることがおかしいことに気がつきました。
同時に入社した人たちや、私よりも長年働いている先輩の多くが、契約社員ではないことに気づいたのです。
私は障害特性上、表を見ることが苦手で、シフト表などを理解するのも時間がかかります。
契約社員として雇用されているが、アルバイトとして雇用してほしいと店長にお願いしました。
結果、怒鳴り倒されました。
甘えだそうです。
店長「多くの社会人が週5日働いているのにふくさんはそれができないからアルバイトにしてくれというのは甘えている」
ほかの同期の人たちと同じ待遇にしてほしいだけなのに…。
私は食い下がりました。
ふく「本当は私に週30時間働いてほしいだけですよね?!私をアルバイトにすると助成金が出ないからじゃないんですか?!」
店長に油を注ぐ形になりました。
20分ほど怒鳴り散らされ、根性論を聞き続ける羽目になりました。
しかし、私と同時期に入った人たちの大半がアルバイトとして雇用され、月15日程度の出勤でした。
ところが私は契約社員として雇用され、月20日以上出勤していました。
さらに、同時期に契約社員として採用された人が一部いたのですが、彼らのほうがわずかですが時給が10円よかったです。そしておそらく私は昇給することもなかったでしょう。
なぜ私はアルバイトになれないのか?
精神障害者の場合、平均週30時間程度以上働かなければ、障害者を「1人」雇用したとカウントされませんでした。
平均週20〜30時間程度働く(短時間労働)精神障害者は、「0.5人」雇用というカウントの仕方でした。
現在は改定され、一定の条件を満たすと、平均週20~30時間の勤務であっても障害者を「1人」雇用したことになります。
注)障害者雇用促進法では「精神障害(発達障害を含む。)」と表記されているので、発達障害者であるわたしは精神障害者として雇用されたということになります。
アルバイトではこの条件をクリアできません。
私になんとか週30時間程度働かせて障害者雇用促進法の条件をクリアしたかったのだと思います。
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000482197.pdf
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000065519_2.pdf
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