こんにちは。
発達障害者のふくです。
なんとか30記事目を書くことができました。
うれしいです。
いつまで続けられるかわかりませんが、自分のペースで続けたいと思っています。
さてさて。
今回は…
発達障害の診断をしてもらってよかったこと
というテーマで書きたいと思っています。
「発達障害」という概念との出会い
発達障害者ふくと言っているものの、自分が発達障害者だとわかったのはわりと最近です。
変な言い方になるかもしれませんが、それまではずっと健常者として生きてきました。
健常者として生きるには難しすぎるために発達障害の診断が下りたのでしょう。
このような経験から、早期発見こそが大切だという揺らがない信念のようなものを持っていた時期もあります。
(今はなんとも言えません。自分の障害のことなのにまだまだ勉強不足なので、何かを言い切ることは少なくなりました。)
診断された頃にはすでに成人式も終えて、選挙の投票にも何度か行ったあとでした。
最初はなかなか受け入れられませんでしたね。
受け入れられないというより…
何が障害由来の困り感なのか?
何が自力で改善できるのか?
(=何が障害と関連性がないのか?)
…といった、さまざまな生活する上で困っていたことや困っていることと、発達障害がどの程度、どのように関係があるのかさっぱりわかりませんでした。
お医者さんも丁寧に解説してくださりました。
とはいえ、自分自身の経験や心のことに自分自身が向き合わないと、どんなに素敵なお医者さんに出会っても、自分の障害についてわからないままのような気がします。
このように、発達障害とは何か、私の経験とどの程度、どのように関係があるのかをひたすら調べたり考えたり過去を振り返ったり自分の内的なものと向き合ったりしていきました。
その過程で、私が発達障害だと診断されたからこそ気づいたことがありました。
私にとってこの気づきはとても大切なことでした。
発達障害の診断をしてもらってよかったこと
私は発達障害の診断をきっかけに、これからの人生を生きる上で大切なことに気づくことができました。
ひとりじゃない
発達障害の診断をきっかけに、発達障害に関するテレビ番組を見る機会も増えました。
テレビを見るまでは、こういう番組は程度の重い人ばっかり取り上げるだろうから私には参考にならないだろうと思っていました。
全然ちがいましたね。
私にそっくりな人をたくさん見ました。
歩き方や話し方も似ています。
外出先から帰ってきてぐったりしている様子もまるで私のようです。
私だけじゃなかったんだ…
ほっとしました。
友人も少ないので、ひとりぼっちだなと感じていました。
そのことでめちゃくちゃ悩むということはなかったですが、いつもなんとなくこの場にそぐわないなとか、この雰囲気になじめていない気がするなと感じながら生活していました。
そんな私にとって、テレビの向こう側であっても、私に似ている人たちがいて、彼らも生きているという事実がとてもうれしかったです。
私と同じようにぬいぐるみを持ち歩いている方をテレビ越しに見たときには感動しました。
自分を責めない
発達障害と診断されるまでは、できないことや失敗したことは全て自分の努力不足のせいにしていました。
もっとがんばらなければならない。
もっと工夫が必要だ。
みんなできるようになるまでにがんばっているんだ。
…などと考えて、とにかく練習量を増やしたり、自分なりに試行錯誤を繰り返していました。
これでできるようになればまだ報われるのですが、それでもできるようにならなかったときは悲惨でした。
他の人たちのほとんどができていることが私にはできないということは、私は相当な怠け者なのだろうかと思うこともありました。
発達障害の診断をもらって、発達障害に関するインターネットサイトや書籍を読み漁り、自分の経験を振り返ると、自分が怠け者ではないことがわかりました。
安心しました。
また、アドバイスに関しても、今までは世間で広まっているものを参考にすることが多かったです。
ですが、診断後は発達障害者の先輩や発達障害の専門家,発達障害児を育てる保護者の方々のライフハックや工夫に関することにより耳を傾けるようになりました。
アドバイス通りにやればできることもある。
…という経験数は増えましたね。
他の社会的マイノリティさんたちの存在
診断前は、健常者として生きていたので、自分のことで精一杯で、他の障害者さんについて知ろうという気持ちは今ほど強くなかったです。
バリバラを見るようになったのも診断後ですね。
診断前は、自分の生きづらさばかりを嘆いていたように思います。
自分の存在だけが浮いているような気がしていました。
でも、そんな風に思って悩んでいるのは私だけではなかったんだと気づきました。
難病を患っている方や、精神疾患を持っている方に対してより関心を持てるようになりました。
たくさんの気づきの中でも、特に気づけてよかったと思うのは、性的マイノリティの方々の存在でした。
社会の理解が乏しかったり、
法整備がまだまだだったり、
自分の内側にあるものを言葉にして他者に伝えることが難しかったり、
同じ性的マイノリティの方でも一人一人の思いは全然ちがったり…
発達障害と似ているなと思うこともあります。
もちろんそうじゃないところもあります。
性的マイノリティの方々の発信は、私の生きるヒントになります。
また、私も自分の感じ方や経験をどうしたら他の方に理解してもらえるかに関して日々試行錯誤しているので、同じように、または私以上にがんばっている方々を見ると、勇気が出ます。
発達障害の診断は悪いことばかりではない
私がもし発達障害と診断されなかったら、出会えなかったことばかりです。
出会えてよかったです。
知ることができてよかったです。
これからも生きていれば辛く悲しいことが起きると思います。
でも、
同じ苦しみを抱える仲間がいる。
その苦しみを乗り越えた方がいる。
…このことを忘れないようにすれば、なんとか生きていけるような気がします。
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